グリーン・ホーネット
あいにく近所で3Dやってないので2D上映で観ました。ミシェル・ゴンドリーのドリーミー演出に期待していたのですが、その点は若干物足りなかったかもしれません。
途中主人公と相棒カトーが仲違いをして、はちゃめちゃな乱闘を繰り広げるのですが、そのシーンで、ああこれは「加トちゃんケンちゃんごきげんテレビ」だあーと思いました。いちゃいちゃしたかと思うと、スラップスティックな殴り合いをしたり、ひとりのマドンナにふたりとも振られたり。半分になった車ででたらめなカーチェイスするとこまで、加トケンの探偵物語を彷彿させました。緑山スタジオとグリーン・ホーネット、緑で繋がりましたね。
ソーシャル・ネットワーク
面白かった。もう1度見たい。もう1度見てもっと整理したい。
「コイツは天才だけど、友達にはなりたくないな」と冒頭思わせつつ、ところどころ憎めない素顔もあり、段々と掴みどころがなくなってきて、身から出た錆と切り捨てられず、もっと深読みしたくなる映画でした。とにかくまくし立てるように話す人物が多いものだから、着いて行くのが大変だったけど、それがこの10年のSNSを取り巻く現実のスピード感なのかもしれない。生き馬の目を抜く世界。親友との調停の場面、2人は全く視線を合わせなかったのか、あるいはどこかで目を合わせるところがあったか、そういうところを確認したい。
facebookとmixiが2004年、最近はほとんど覗かないmixiももう入って6年くらい経ってるわけか。このはてな始めたのが2005年で、はてなの中でもあれこれあったけど5年そこら。改めて驚きますが、この5年の間の出来事。今年見ておかないといけない映画。
潜水服は蝶の夢を見る
絶望と希望を美しく描いた映画。主人公目線の前半の描写がリアルでひきつけられました。最初は視野が狭く、フォーカスも合わない。必ずしも話している人の方を見ているわけではなく、女性の胸元やひらめくスカートにも目線が行く。たとえ脳梗塞で不自由な体になっても。そんな現実描写と想像の世界と記憶のフラッシュバックが次々と重なって目まぐるしいけど、動けず、半絶望の中で生きているとあんな世界に潜ってしまうだろうということは自然に理解できました。
そして個人的に抱える事情もあり、私にとって特別な映画になりました。
17歳の肖像
倍ほど年の離れた男に、様々なカルチャーや大人の世界の手ほどきを受けるうち、恋っぽいことして、優等生コースから外れていく女子高生のものがたり。ハーレクインのようでそうでない物語(ハーレクインなんて知らんがな)。
主人公の知的好奇心や憧れが推進力となってふたりは距離を縮めるのですが、この2人の関係、男女が逆だったらどうなるだろう。好奇心はひとつに集約されて、こんなドラマチックにはなりませんわな。
小気味いいやりとり、60年代イギリスの街並み、パリのデートシーン、そしてオープニングタイトルがとても素敵でした。やばす。原題「AN EDUCATION」の意味も考えると、優等生の生き方について思いの巡る映画でした。去年のうちにちゃんと見てたら、多分上位に入れていました。
最後にショートカット情報。ジェニーを演じたキャリー・マリガン、とてもチャーミングだったのですが、Wikipediaに載っている写真がショートカットでこれまたかわいいので、是非見てください。